ウクライナ人女性 パワハラ 奈良

奈良市のヘリコプター運航会社「アカギヘリコプター株式会社」に、4年前から契約社員として勤務するウクライナ人女性(27)が、上司である課長にパワハラを受けたとして、うつ病を発症。

これが、安全配慮義務違反にあたるとして、慰謝料などおよそ550万円を求めて、2022年9月9日、奈良地裁に同会社を提訴しました。

court.jpg

当該ウクライナ人女性は、上司のパワハラ発言をスマホで録音していたのです。

このニュースは、全国版でテレビニュースでもインターネットでも取り上げられました。

こちらのサイト「朝日新聞DIGITAL」を参照すると、当該ウクライナ人女性の上司が、どのような暴言を浴びせられたかが具体的に確認できます。

以下は、同内容の記事を厚かった他のサイトを含めて、パワハラ暴言を文章にまとめてみました。

「聞こえますか?口あるの?人間あんた?野良犬やん。キモい。臭い。もう辞めるにおいがぷんぷんしてるやん。」

「はよ帰りぃや、ウクライナ。辞めるなら早めに言って下さい。会社に迷惑がかかります。」

「野良犬と一緒。あいさつできへんやつは野良犬と一緒や。俺からしたら。気持ち悪い。人間的に気持ち悪い。お前、あいさつできへん時点でもう負けとるからな。空手の試合でもあいさつできへん奴負けちゃうの?おい、なんか言え。武道とか習ったんちゃうの?何を習ってん。早よ帰りぃやウクライナ。なんか言え。ごみ人間。将来的に使いものにならへんで。」

「おはようが言えない国の人だから、日本人の気持ちが分からへんからね。この人に日本語教えられへん。日本語しゃべれるけど。大事なところが分かってないから。はよ帰り。何しに来たか、知らんけど。」


rude boss.jpg

また、以下のようなやり取りもありました。

上司:「じゃぁ、あいさつして下さい。いいですか?会社辞めるまでは、あいさつして下さい。横向くな。」

ウクライナ人女性:「いじめてる人、パワハラしてる人に、あいさつはしません。」

上司:「これパワハラじゃないから。お前こそあれや。モラハラやん。」


上司:「確認してから頼めよって、言ったんちゃうかったけ?」

ウクライナ人女性:「それは、、、、」

上司:「はぁ?」

ウクライナ人女性:「はぁ?」

上司:「やっとしゃべる。まずはおはようございます、と言って。誰?野良犬さん?」

同席していた同僚:「もうやめろって、そういうの。」

ウクライナ人女性:「そういう奴と話はしません。」



また女性が勤務中、上司はロシアによるウクライナ侵攻の話題に触れ「ウクライナが悪い」とわざと聞こえるように話したといいます。

それにしても、いくら立場の違いがあるにせよ、以下のような汚い言葉を他人に投げかけて良いはずがありません。

・ごみ人間
・野良犬
・将来的に使いものにならへん
・人間的に気持ち悪い
・キモい
・臭い


聞くに堪えない暴言の数々としか言いようがありません。


当該ウクライナ人女性は、以下のようにコメントしています。

「会社がもう少し、人間として対応してくれるのではないかと最後まで期待していたので・・・。そうではなかったですよね。」



立場が上なら何を言っても許されるという、日本企業文化の恥部をさらけ出した典型的な事案に他なりません。

おおよその日本人社員であれば、黙って従うか、辞職するかを選択するはずです。

企業側は、どんなに酷い仕打ちをしても、裁判までは起こすまいと高をくくっていたはずです。


企業の規模とは無関係に、パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が、2022年4月1日より施行されたにもかかわらず、パワハラが無くならい日本社会。

主な原因は一つ。

従業員側が、勇気を持って声を上げないからです。

私自身のパワハラ体験から判断すると、ブラック企業やパワハラなどは、従業員側が法律を駆使して会社側に「NO」を突き付けない限り、絶対に変化は起こりません。

権力側からは都合よく変わってはくれないのです。下からの突き上げで、やっと小さな変化が起こり始めるのです。


私個人的には、このウクライナ人女性は、大変な勇気を持って一歩を踏み出したと思います。弁護士費用など、裁判に関わる総費用は高額ですから、訴える側も大変であるに違いありません。

パワハラを決して容認してはならないという事を、このウクライナ人女性は身をもって我々日本人に訴えた気がしています。彼女が心身ともに正常な状態に、早く戻れるよう願って止みません。

裁判の行方と結果、そして、このパワハラ課長の末路を注視していきましょう。


退職代行サービス【辞めるんです】












労働契約法 違反

----- 前回から続く -----


パワハラ課長が画策した「夜勤2分割案」について、この運用方法が労働基準法に違反していることがここまで明らかになると、もはや、単なる会社内の決め事では収まらなくなり、完全に法律論争になってしまったのです。

「それと、もう一つ、法的におかしな点があるんですが。」

arrogant.jpg


私は、すかさず指摘しました。

「夜勤2分割案」の労基法違反は明白ですが、夜勤入りの早朝に出勤して6時間ほど働く事などが加えられて、さらにその出勤時間には何の手当も付かないという理不尽さ。

拘束時間は大幅に増えるのに、それが給料に全く反映されない・・・

これまでの出勤と賃金の運用が著しく変わってしまうと、会社側の都合だけで、この運用を開始することはできません。

就業規則(勤務時間や賃金など)を変更するのであれば、労働契約法が深く絡んできます。

労働契約法第8条は、以下のように定義されてあります。

(労働契約の内容の変更)
第八条 労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。


労働契約法第8条とは、労働契約の内容を変更するためには、使用者(雇用主)と労働者双方の合意が必要であると明記されている法律。

つまり、パワハラ課長案のように、使用者(雇用主)による労働者側への一方的な不利益変更は認められないのです。


労働契約法という法律があることを知らずに、労働条件を変更しようとしたのか? または、知っていて、あえて、労働者に一方的に不利益になるような変更に同意させようとしたのか?

知らなければ無知すぎるし、知っていれば悪質な確信犯。いずれにせよ、管理者としての資質が無いことの証明です。

私:「課のメンバー全員が、入社時より現行の夜勤の運用で勤務しています。しかし、今回のように、夜勤の運用を根本的に変更し、突然に新年度から運用するというのは、労働契約法第8条に著しく違反しています。まさか、労働契約法を知らなかったわけではないでしょう?」

進行役:「・・・・」

私:「係長なら、このくらい知ってますよねぇ?」

パワハラ課長の犬である係長に、当て付けに質問すると、係長は顔を真っ赤にして、ひたすら無言・・・

この係長は、ウマシカで有名なので、知る由もありません。

本当は、パワハラ課長にズバリ切り込みたかったのですが、あえて、生殺しにするように、周囲からプレッシャーをかけていきました。

私:「今回の夜勤2分割案は、労基法違反。夜勤の運用の大幅な変更は、労働契約法違反。なんか、全て法律無視じゃないですか!こんなことで、新年度から運用なんてできるわけないでしょう?」

進行役:「ちょっと再検討が必要かもしれません・・・」

課員A:「かもしれません、じゃないでしょ。こんなに違法だらけの運用に同意なんかできませんよ!」

say no.jpg

私:「このような労働条件の一方的な不利益変更に、この場で同意する義務はありませんので。」

ここで、課のメンバー全員が「そうだ、そうだ!」とざわつき始め、完全に勝負あり。

パワハラ課長側は、完全に論破されてしまい、本社人事の威光を盾に社員に同意を迫る目論見は、あえなく大失敗に終わったのです。


上から言われる事には黙って服従が、平均的な日本人気質だと思います。

しかし、本当に理不尽な要求には、法的な理論武装で毅然と応戦し、部署のメンバー全員が結束して「NO」を突き付ける事が不可欠です。

この説明会は、パワハラ課長側の惨敗に終わりました。

では、この問題がここで幕引きとなったかといえば、実はそうではなかったのです。

----- つづく -----


退職代行ガーディアン










法の原則に反する

----- 前回から続く -----


課のメンバー全員が、「法の原則に反する事には同意ぜず」という意志を、挙手により明確に表した後、会議は質疑応答となりました。

ここからは、一気にたたみかけるしかありません。

口火を切ったのは私。


私:「まず、夜勤入りの午前6時半から13時まで勤務して、一旦帰宅。その夜21時から出勤して次の朝8時まで夜勤。午前6時半から13時までの勤務を1日目、夜勤帯の勤務を2日目とする運用ということでしたかねぇ?」

進行役:「はい、そうです。」

私:「それは、労基法の原則に反すると既に指摘したはずです。夜勤は、2日で1勤務で、その勤務は始業時刻の属する日の労働です。これは、1988年(昭和63年)1月1日の改正労働基準法で通達されていますけど。」

talk back.jpg

1988年(昭和63年)1月1日 改正労働基準法
「一日とは、午前〇時から午後一二時までのいわゆる暦日をいうものであり、継続勤務が二暦日にわたる場合には、たとえ暦日を異にする場合でも一勤務として取り扱い、当該勤務は始業時刻の属する日の労働として、当該日の「一日」の労働とするものであること。」


進行役:「・・・・・」

私:「どうしてもこの運用でやれというのなら、2分割案は法的に問題がありますから、午前の6時間半の労働は自動的に夜勤の残業扱いになりますが、それでもいいのですか?」

進行役:「それは、ちょっと・・・・・」

私:「この2分割案は、残業代をできるだけ支払わずに、従業員を無意味に拘束して長時間働かせる悪質な運用方法ですよ。誰が画策したのか知りませんが、法的に問題は無いか精査しなかったのですか?」

進行役:「・・・・・」

私:「繰り返しますが、いくら会社からやれと言われても、法の原則に反する事に同意する義務はありません。それとも、法律だろうが何だろうが、会社の命令に逆らうなと、雇用を盾にとって脅迫でもするつもりですか?」

law.jpg

進行役:「・・・・・」

私:「では、この夜勤2分割案は無効ですよね。」

進行役:「え~、この件は、本社の人事に持ち帰って再検討させてもらいます。」

この時、パワハラ課長は、だんまりを決め込んで、時折苦笑いを浮かべています。イエスマン係長は、ただ茫然としていました。

lack of empathy.jpg

この運用方法は、もともとパワハラ課長が我々への嫌がらせ目的で画策したもの。これを人事の威光でゴリ押しすれば、課のメンバーも黙って受け入れると高をくくっていたのです。

しかし、運用方法がここまで労基法に反したものになると、もはや、会社内の決め事では収まらなくなり、完全に法律を根拠にした議論になってしまいました。

パワハラ課長が社員を甘く見たツケ、身から出た錆。完全に目論見が外れてしまったわけです。

ここまででもパワハラ課長の案件を潰すには十分でしたが、まだ追撃の手は緩めません。

私:「それと、もう一つ、法的におかしな点があるんですが。」

----- つづく -----


Next Career(ネクストキャリア)









社員の結束

----- 前回から続く -----


パワハラ課長が、課のメンバーに全く秘密にして夜勤の運用方法の変更を企てた件。

その第2回目の説明会が、課のメンバー全員が参加して行われました。

当初、パワハラ課長は、課のメンバー2名のみを対象に第2回目の説明会を行い、それで全員に周知した事にして、幕引きを図ろうとしていたのですが、課のメンバーが会議室に押しかけて、全員参加の説明会になったわけです。


meeting.jpg


「前回の伝えた方法で新年度から運用する方向だと、本社の人事は言っていますが、何か意見はありますか?」

司会進行役がこのように切り出して、説明会は始まりました。

前回、法的におかしい等の異論が噴出していたにも関わらず、こちらの意見などは全く無視しているかのような口ぶりです。

課のメンバーの一人が、「まず、前回、こちらからの質問について、それぞれ回答をいただきたい。」と発言。

司会進行役は、意外な程、一つ一つ回答していきました。

しかし、全ての質問に回答し終えると、「では、もう質問等はありませんか? 無ければ、これで新しい夜勤の運用方法に同意したと理解して大丈夫ですね。」と、説明会を早く打ち切りたい意図が透けて見えます。

私を含めた全員は、これで説明会を打ち切らせる気など毛頭ありません。

メンバーの一人が、こう言いました。

talk back.jpg

「この運用方法には、法の原則に反することが少なからずあります。法の原則に反する事に同意できようはずがありません。みなさん、こう思っているのは私だけですか?こんな事には合意できないと思っている方、手を上げて下さい!」

ここで、メンバー全員が手を上げたのです!

ここまでを事前に申し合わせていたわけでも何でもなかったのですが、自分たちの生活を脅かすパワハラ課長という共通の敵に対して、社員全員が結束したのです。

一人の反乱は簡単に鎮圧されますが、全員が結束すれば大きな力となります。

進行役、パワハラ課長、その犬である係長は、唖然とした表情になりました。

私は、ここで一気に畳みかけるしかないと思い、一歩踏み込みました。

「この運用方法の中で、法の原則に反する部分を指摘させていただきますので、その都度、回答をお願いします!」

会議室全体が、一気に緊張感に包まれていきました。

----- つづく -----


【キャリアパーク就職エージェント】












パワハラ上司 虚偽説明

----- 前回から続く -----


夜勤運用の変更について、前回の説明会から1ヶ月以上が過ぎた頃、あれは3月も下旬に差し掛かろうとする頃だったでしょうか。

パワハラ上司(課長)は、前回の説明会に参加できなかった課のメンバー2名のみを対象に、説明会をすると言い出しました。それも、説明会があることを伝えたのはこの2名のみ。

しかし、この2名(SさんとRさん)は、久しぶりに説明会があることを、課のメンバー全員にLINEで知らせたのです。

line mail.jpg

その2名のうちのSさんと、私を含めた数名が同じ現場に入っていました。彼がポツリとつぶやきました。

「過去2回の説明会に参加していないといっても、内容は既に知っているから、改めて2名だけで説明会って、何かおかしいよなぁ。」

その場にいた全員が「それもそうだな。」となりました。

「もう1週間とちょっとで新年度だし、もしかしたら、今日で全員に告知したから、4月から新しい夜勤の運用を始めるつもりなんじゃないのか?」

あのパワハラ上司のことだから、それくらいの卑怯な策に打って出ることは充分に考えられました。いや、そう考える方が妥当だと全員の意見が一致しました。


Sさんが、ある提案をしました。

「俺は、今から事業所に帰って、課長と進行役の管理課の人に、今日の説明会の主旨を聞いてくる。もし、前回と違う事を告知するのなら、みんなにすぐにLINEする。その場合は、全員で説明会に乗り込もう!」

talk back.jpg


Sさんが、事業所に帰って30分も経たないうちに、全員にLINEが送られてきました。

「14時からの説明会には、全員出席を願います!」

LINEには追加のメッセージが入りました。

まず、パワハラ課長は、前回の説明会を同じことをやると答えたそうですが、これは全くの虚偽説明。進行役の管理課の人は、前回に出た質問に答えて、運用の合意を取りたいと答えたそうです。

やはり、パワハラ課長は、2名に形式的な告知をするだけで、ここで幕引きを図り、4月から運用するつもりだったのです!

何という卑怯な手口・・・

しかし、ある意味、これは私たちの想定内。14時までに、課のメンバー全員が現場から事業所に戻り臨戦態勢となりました。


13時50分に、SさんとRさんが会議室に着席。

14時になって説明会が始まったタイミングを見計らって、課のメンバー全員が「失礼します!」と言って、ぞろぞろと会議室になだれ込んだのです!

say no.jpg

パワハラ課長と彼の忠実な犬と化した係長は、唖然としていました。

パワハラ課長は、進行役に「あの~、この状態でやれますかねぇ?」と尋ねます。

「はい、私は構いませんよ。」

進行役がこのように応えると、パワハラ課長と飼い犬の係長は、明らかに動揺しています。自分の虚偽説明が、完全に裏目に出たわけです。

lack of empathy.jpg

我々は、約1ヶ月の間、パワハラ課長の夜勤運用を論破する為に、法的な知識を中心に理論武装してきました。

ここまで散々虐げられてきたこともあり、上司とはいえ、パワハラ課長には一切の遠慮はしないと、全員が決めていました。

「では、全員揃ったようなので、説明会を始めます。」

進行役のこの一言で、2回目の説明会が始まったのです。

----- つづく -----


ウズキャリIT